12月6日(金)12月大歌舞伎第1部と第2部を見る
歌舞伎座へ。3部制のうち、今日は1部と2部を見る。
第1部は「あらしのよるに」。これは、南座の初演を見て以来。今回手を入れたようで、登場人物も少し増えている。最初の場面は、おそらく初演の時にはなかったものだろう。歌舞伎らしさを出そうとしているようだが、その場面自体はあまり面白くない。筋を通すためか。
やはり、あらしの夜にガブとメイが出会うところが、もっとも印象的。好きだけど食べたいの葛藤が、これもなかったのかもしれないが、竹本との掛け合いで表現されている。
途中、澤村清四郎の襲名披露があった。
涙のあいさつで、初日もそうだったらしいが、ずっと泣いているのだろうか。それほど、歌舞伎界に生まれたわけではない人間が「幹部」に上り詰めるのは大変なことだ。
第2部は、「加賀鳶」と「鷺娘」。天神町梅吉と竹垣道玄は松緑の初演。不思議な体の動きをしていた。この演目、昔、富十郎の道玄で、悪事がバレたときの顔を思い出した。はじめてこの演目を見たときのことだと思うが、最初印象に残ったものは忘れないものだ。
「鷺娘」も、昔の玉三郎を思い出した。今の七之助より年はとっていたはずだが、からだの動きが猛烈にダイナミックで、それが印象に残っている。それに比較すると、全体に静。どう鷺娘を表現しようとしているのか、それがわかりにくかった。
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