今日は歌舞伎座昼の部へ。音羽屋親子襲名の2か月目。
最初は、「元禄花見踊」。右近と隼人を中心に若手が踊る。目を引いたのは廣松。叔父の雀右衛門の路線にあるので、近々芝雀を襲名してほしいと思った。問題は右近。「鏡獅子」も、少し違和感があったのだが、体が動きすぎるのかもしれない。50代の玉三郎がそうだった。その分、動きが機械的になる。ふっと力が抜けたところがないと、色気が出ない。
「車引」は、菊之助の襲名狂言。相当に頑張っているし、体の張り方は申し分ないが、声を少し悪くしていて、そこが気の毒。変声期かという声も、客席から上がっていた。
「寺子屋」は、この演目、一時相当に熱心に見ていたことがあり、その後若干食傷気味になっている。そのせいか、豪華な配役だが、集中力に欠けてしまった。清四郎のよだれくりが意外と不発。萬太郎は頑張っているが、大きくはない。時蔵は相変わらず素晴らしく、雀右衛門、魁春と揃うと、本当に立派な舞台になる。菊五郎も後半がよかった。
最後の「お祭り」では、清元は、右近こと栄寿大夫が歌舞伎座では初の立唄。兄が立三味線。そのことは知ってはいたので驚きはしなかったが、途中から、舞台に出て踊るのではないかという気分になった。
終わってから、三越で音羽屋襲名展を観る。その後、サウンドクリエイトへ。今日は、カートリッジの三点止めの話が興味深かった。それで安定度が増しているらしい。他にはないところが、注目される。
昨日は結構仕事をした。
短い原稿だが、4本書いた。1000字が2本で、1200字が1本。それに、400字10枚。その後、カルチャーセンターの講義の準備に入ったが、さすがに途中で頭が働かなくなり、そこで終わり。
朝から知っていたが、夕刊では長嶋茂雄さんの死去を伝えていた。
400字10枚の原稿では、「天覧」ということにふれたので、長嶋氏がサヨナラホームランを打った天覧試合にもふれた。これも何かの縁だろう。
巨人ファンではなく、むしろアンチ巨人なので、ファンとは受け止め方が違うが、子どもの頃、父に連れられて後楽園球場に行き、巨人が優勝を決めた試合を観たことがあったように記憶している。もう60年も前なので記憶もはっきりしないが、V9の時代の始まりの頃、V2くらいのリーグ優勝だったのではないか。その点で、長嶋氏のプレーも実際に見ているはず。
たまたま、長嶋氏と私の母は、年は違うが誕生日が同じ。母の誕生日が来るたびに、今日は長嶋氏の誕生日かと思っていた。
今年は昭和100年、戦後80年という節目の年だ。
そこで、というわけでもなかったのだが、神道指令について論じた本を刊行した。『GHQは日本の宗教をどう変えたのか 神道指令について』というもので、育鵬社から刊行された。
神道指令は敗戦直後の1945年12月15日に発せられたもので、日本国家と国家神道の分離を指示したものだった。問題は、国家神道=神社神道とされたことである。アメリカ人の感覚では、神社はキリスト教の教会のようなものと誤解されたのは間違いない。その誤解から指令が発せっれ、国家と宗教との分離が憲法に盛り込まれることで、占領が終わった後も、効力を発揮し続けた。しかも、日本の憲法学者は、憲法には政教分離の原則が示されていると解釈するようになる。条文にはないにもかかわらずである。
政教分離は、靖国神社の国家護持が問題になったとき、反対派の武器として使われた。そして、それは首相の参拝にも影響した。そうした経緯について論じたのがこの本である。
昨晩は、急遽呼ばれて、アベマプライムに出演した。
読売新聞が、女性天皇容認の提言をしたことを受けてのもので、今出ている皇位の安定的継承についての対策などが話題に。
これは、答えの出ない問題で、妙案はない。女性宮家の創設が決まれば、それは、女性皇族が結婚するハードルを今以上に上げることになる。
旧宮家の養子による皇籍復帰については、竹田氏と議論になったが、現在の上皇の結婚、いわゆるご成婚の際には、旧皇族や旧華族の家は、候補にあがると娘を見合いで急に嫁がせたりした。果たして、そうした人たちが皇室を守る役割を果たせるのか。そもそも、手を挙げる人たちはいるのか。
女性・女系天皇に道を開いておくことは、緊急事態を避けるための喫緊の課題ではないかと思う。
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