3月19日(月)30年前のU撤回の記事
校正が三つ。朝日の『大学ランキング』、弘文堂の『宗教学文献事典』が3項目、それに別冊宝島のために創価学会の教学を語ったもの。最後のが一番時間がかかった。あとは、基本的に「公明党論」の原稿書き。第3章に入って、10枚ほど書く。なんとか今週中にこの章を終わらせたい。
「公明党論」のために古い新聞を見ているが、そのなかにちょっと興味深い記事があった。それは、『朝日新聞』の1978年2月1日付の記事で、一面に「テレビの『U移行』撤回 郵政省10年来の懸案ケリ」というもの。UとはUHFのことで、1968年にテレビ局の電波を現行のVHFからUHFに移行させる構想があったらしい。Vでないと移動無線通信ができないので、それで電波を明けることが計画されたとのこと。ただ、テレビ局がこぞって反対し、また技術が進歩してUでも通信が可能になったので、それで撤回になったということだ。
これを読んでいると、2011年に迫った地上デジタル化のことが連想される。デジタル化されると、対応していないテレビでは見られなくなるということで、買い換えのキャンペーンが進んでいるが、現状、思ったほど地上デジタル対応のテレビは普及していないのではないか。人間、差し迫らないと動き出さないものだし、この分で行くと、相当数のテレビが現在の地上波の番組が見られなくなるという事態が訪れそうだ。ただ、それでもBSとか、CSとかは見られるわけで、地上デジタルはコンピュータや携帯で見て、据え置き型のテレビは放っておくという人もかなり出るのではないだろうか。
それに、一般的な感覚では、皆が買い換えなければ、現行のシステムが延長されるくらいに思っている人たちも少なくないのではないか。中古家電の問題で、法律がけっきょく適用されなかった例もあり、たかをくくっている部分もあるような気がする。
デジタルに移行して、テレビが見られなくなると、ちょっとはつまらない気がしても、2,3日すれば慣れたりするだろうし、そうなると、積極的に新しいテレビを買おうという意欲が起こらないかもしれない。たぶん、テレビ局やメーカーは、そうしたことが起こるのをおそれていることだろう。かといって、今回は30年前のU撤回のように後戻りはできない。けっこうそれは大変なことかもしれないと思うのだけれど、どうなのだろう。
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