4月19日(木)チョ・スンヒはアルカイダだ!?
『公明党vs創価学会』、おわりにの部分の書き直しをする。原稿を書いていると、外で、区議選の公明党の候補者が街頭演説をしたりしている。なんだか変な感じがして、筆が進まなくなる。
午後、散歩に出る。今日は、烏山川緑道の方に出て、ずっと歩いていく。環状7号線にぶちあたったところで、北上し、コジマに寄ってから、北沢川緑道を戻った。全部で1万4千歩。團十郎は毎日1万5千歩あるいているというが、それは大変なことだ。
アメリカヴァージニア工科大学の犯人、チョ・スンヒ。彼をテロリストとは呼ばないのだろうが、ある意味、きわめて現代的なテロリストと見ることができるのではないか。昨日も書いたが、現代のテロは、いくら規模の大きなものでも、大義が欠けている。9.11の主犯格、ムハメド・アタの場合でも、彼には明確な思想もなければ、アメリカを攻撃しなければならない理由もなかった。おそらく閉塞感のなかで、過激な方法をとることで、世界をあっと言わせるということが目的だったのだろう。その点で、チョ・スンヒと変わらない。他のテロリストの場合も、極論すれば、イラクの場合でさえ、同じところがある。
チョ・スンヒの場合には、コロンバイン高校のことにふれているが、9.11のことだって当然強く記憶されているだろう。大規模なテロが起これば、テレビなどのメディアでは、そのことばかりが集中的に取り上げられる。オウムの場合も同じだった。そうしたテロ情報の洪水に接することで、同じようなことをすれば、世界に衝撃を与えられるという感覚が生まれ、それが犯人に影響するのではないか。アルカイダと今呼ばれているテロリストは、イスラム教を背景とし、ビンラディンなどのメッセージに感化されたり、訓練を受けた人間のことを言うが、それにとどまらず、圧倒的なテロ情報にさらされ、それによって閉塞感を打破しようと思ってしまった人間をアルカイダと呼んでも、間違ってはいない気がする。その点では、テレビを中心としたメディア自体が自動的にテロリストを生んでいるとも言える。だからこそ、チョ・スンヒは、メディアにDVDなどを送ったのではないか。その点では、長崎市長殺害の犯人も似ている。彼は、カセットを報道機関に送っている。
ヴァージニア工科大学の事件が報道されれば、それがまた次のテロリスト、つまりはアルカイダを生んでいく可能性がある。アルカイダを生む種は、すでにメディアのなかにウイルスのように埋め込まれ、それに感染したどこかの人間が、別のところでテロに及ぶ。テロは、まったく新しい段階に入っているのではないか。その点で、メディアの取り扱いをどうするか、考える必要がある。
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