6月29日(金)大学2年生の5、6月というのは相当に重要な時期かもしれない
昨日遅かったせいか、それとも久しぶりに大学の先生らしいことをしたせいか、今日は疲れ気味で、眠い。それで、仕事があまりはかどらなかった。それでも、三田会の方は10枚弱は進んだだろうか。宗教美術史は、2枚くらい。法隆寺の救世観音のことを書こうとすると、やはり梅原猛氏の聖徳太子論について言及しなければならない。昔この本を読んだとき、根拠の示し方が、あまりに非学問的で驚いた記憶がある。だからこそ、大胆なことが言えるのかもしれないが、救世観音の人間的な顔については、別の解釈をする必要がありそうだ。
『宗教学者が読む「坊っちゃん」』の企画、簡単な目次を送ったら、編集者からはそのまま進めてくださいという返事が来た。たしかに、その線で書けそうな気もするが、問題はいつ書くか。1週間にできる仕事の量は限界があるし、その限界はどうしても超えられないので、工夫が必要だろう。どこかで一気に書き下ろすというのが一番いいのだけれど・・・
今週、二つの大学で話を終えてから、個人的に話しかけてきた学生がいたが、どちらも2年生だった。考えてみると、2年生の5月から6月という時期は、とても大事な時期であるような気がする。私が宗教学のおもしろさにめざめたのも、そのときだし、四方田犬彦氏が、最近刊行した『先生とわたし』で述べているように、彼が由良君美という先生と出会うのも、やはり2年の時の5月だ。1年生が終わり、大学に慣れてくるなかで、いったい何を大学で学ぼうか、その方向性が決まるのがこの時期なのだろう。また、逆に言えば、この時期をうまくすごせるかで、大学生勝の価値が決まってくるのかもしれない。
« 6月28日(木)塾員のための銀座のクラブへ行く | Main | 6月30日(土)どうして離党したのかけっきょくよくわからない »
「学問・資格」カテゴリの記事
- 6月25日(火)東京女子大の公開講演会で黒崎政男さんの「SPレコードを哲学する」を拝聴する(2024.06.25)
- 6月16日(日)水野和夫氏との「世界経済史講義」が終わった(2024.06.16)
- 4月17日(水)娘が東大文学部の「顔」になった(2024.04.17)
- 6月3日(金)久しぶりの対面授業(2022.06.03)
- 2月18日(金)来週火曜日の夜に文藝春秋のZoomイベントがある(2022.02.18)
« 6月28日(木)塾員のための銀座のクラブへ行く | Main | 6月30日(土)どうして離党したのかけっきょくよくわからない »
Comments