9月11日(火)9.11に思う
9.11から6年が経った。今でも、テレビで見た異様な光景は忘れていない。超高層ビルにつっこむ旅客機。いったい何が起こったのか、最初はまったくわからなかった。
現在では、イラクのことが問題になっているが、アメリカはテロの首謀者としたビンラディンをつかまえられなかった。彼は現在も健在でメッセージを発している。そもそも、テロとの戦いの中身が問題なのではないだろうか。テロを実行したのが、つねに破壊活動をめざしているテロ集団なら、その集団を攻撃し、破壊すればいい。しかし、9.11の実行犯がその典型だが、彼らはテロ集団ではない。テロを実行するために一時的にできた集団であり、自爆することによってその集団はそのまま消滅してしまった。その後のテロも、その実行犯となったのは、それまでテロ集団で活動していた人間ではなく、テロを思い立って、そのために組織化を進めた人間たちだ。
テロを起こすのは、テロ集団ではなく、テロという思想なのではないか。そうであれば、アメリカの戦略はまったく意味がない。テロの思想に影響された人間たちが、テロを実行するプロセスを感知し、それを事前に潰さない限りテロは防げない。それは、ひどく難しいことだけれども、テロ支援国家を攻撃することでは解決しないのはたしかだろう。オウムにしても、テロ集団ではなかった。ただ、その集団のなかに、テロの思想が注入されることで、彼らは無差別殺人を実行した。そうしたテロの構造をもう一度考え直すべきではないだろうか。
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