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October 31, 2007

10月31日(水)新古寺巡礼第2日

古寺巡礼第2日。朝、8時に出発し、斑鳩にむかう。あまり予想していなかったが、道路が渋滞していて、着くまでに1時間かかった。それでも、朝の法隆寺はひどく気持ちが良い。天気も考えられないほどいい。それだけでもついている。『サライ』に書かれていた順番で法隆寺を回る。ここへ来たのは中学の修学旅行以来で、まったく記憶がないが、全体に整備が行き届いていて、雰囲気も最高だ。さすが法隆寺というのが最初の印象。

金堂の古仏の数々を見て、5重の塔の塑像を見る。金網の向こうで見にくいのが残念だ。ただ、やはり建物は美しい。よくこれだけのものが飛鳥時代にできたものだと感心する。西円堂から聖霊院を経て、大宝蔵院へ。百済観音や玉虫厨子、夢違観音や九面観音、伝橘夫人念持仏など、優れた国宝の数々が並んでいる。圧巻はやはり百済観音。その大きさが印象的だし、プロポーションも独特だ。この後を継いだものがないだけに、いったいどういうモチーフで作られたのか謎は深まる。

夢殿では、公開期間中なので、救世観音にも出会えた。ただ、暗くてあまりよくわからない。それでも、写真で見るよりはるかにふくよかなことがわかった。その後、中宮寺で2年ぶりに菩薩半跏像にも出会う。いつ見ても美しいが、昨日興福寺で見た仏たちの損傷ぶりから比較して、いかにもとの美しさを保っているかがよくわかった。金箔は剥げ落ちたが、その下の黒漆が残った結果だ。この時代の漆を使いこなす技術について考えなければならないと思う。それはすさまじい技だ。

そこから、飛鳥へ。三輪で昔食べたそうめんの店をまた訪れることができた。相変わらずうまい。柿の葉寿司も柿も食べたが、どれもうまい。そこから、聖林寺へ。はじめて聖観音に出会う。ほかに脇侍などがないのがいい。何かほっとする仏だ。本堂の地蔵は巨大で、それにも驚く。談林神社にも行くが、神社なのに拝観料をとるのがどうも納得できず、そのまま帰ってくる。

飛鳥寺へ。飛鳥大仏をはじめて見る。写真で見たときにはわからなかったが、作られた当時のまま残っている顔の上の部分と手の一部、これがなかなかすばらしい。後の部分、後生に補修したものは、ないほうがいい。顔と手だけで残っていれば、まちがいなく国宝だろう。そこから、高松塚へ。全体が公演になっているが、肝心の高松塚、何かスパゲティー状態の病人のようだ。最後に石舞台に寄る。

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