11月7日(水)鎌倉をまわって本当に幕府があったのかを疑問に思う
『日本宗教美術史』のための取材に、横浜、鎌倉方面へ。朝から車で出かける。まず、神奈川県立博物館へ。ここは、福沢諭吉と大隈重信などが作った横浜正金銀行のあとだ。展覧会は、「宋元仏画」。地味なテーマだけにあまり人も来ていない。要は、所蔵している16羅漢の絵が修復され、それにあわせて宋と元の羅漢図を中心に構成したものらしい。こうしたもの、知識がないのでなかなかわかりにくい。なかには、劇画的なものもあり、あるいは浮世絵の原型になったのかもしれないと思わせるようなものもあった。もう少し勉強する必要がある。常設展示も一通り見てみる。
そこから鎌倉へ。川端康成も常連だったというそば屋で鴨キャベツ丼というのを食べたが、これがなかなか美味だった。ただ鴨丼とした方がわかりやすいのではと思うが、鴨も肉厚で悪くない。その後、鶴岡八幡宮のなかにある鎌倉国宝館へ。ここへ来たのははじめてだが、鎌倉にある国宝はだいたいここに所蔵されているらしい。今やっているのは、「鎌倉人の地獄と極楽」で、国宝館とは言いながら、今回の国宝は、「当麻曼荼羅縁起」だけ。国宝と言うにはあまり価値がわからない。それでも、鎌倉時代の人々が地獄と極楽についてどのようなイメージをもっていたかはわかった。ついでに八幡宮の宝物館にも寄るが、国宝などは現品が展示されていない。
その後、日蓮が説法したあとや、日蓮が鎌倉にいたときに隠れた洞窟などがある日蓮宗の寺寺をまわる。妙本寺、安国論寺、妙法寺をまわる。日蓮関係の後は、山のなかにあり、石段がきつかった。

一服してから、長谷寺と大仏へ。長谷寺の観音像は圧倒的だが、その由緒はいくらなんでもでたらめだ。国宝や重文に指定されていないと、言いたい放題にいけるらしい。大仏は何度も見ているが、なかなかよく出来ている。どうやって作ったのか、興味がわいた。なかにも入ってみた。
奈良をまわったあとに、鎌倉に来ると、ひどく物足りない。優れた仏像がないし、寺も閑散としているところが多いし、見るところも少ない。そんな鎌倉を見ていると、ここに本当に幕府があったのだろうかということが疑問にも思えてくる。京都からはるか遠くに位置して、それで日本全体を支配できたのだろうか。
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