12月20日(木)漱石がジャーナリストだということの意味は
一週間あいだがあいてしまったが、久しぶりに原稿書き。引き続き二つの本の原稿を書く。全体で10枚ほどしか進まなかった。
山折先生との対談に同行して貰った編集者の梅村さんから、朝日文庫で出た牧村健一郎編『ジャーナリスト漱石発言集』を送ってもらう。漱石は、朝日新聞社の社員として小説を書いていたわけだが、朝日から本が出るのは初めてだという。注目されるのはジャーナリストという肩書きだ。日本では、事件を取材する人間がジャーナリストということになっているが、『キリスト神話』を翻訳したとき、著者の肩書きがジャーナリストとなっていて、そのまま訳すわけにはいかないと感じた。その際に想定されているのは、専門的な知識をもって、文章を書く文筆家ということのように思えた。つまりは、今の私のような物書きがジャーナリストだというわけである。おそらく、漱石にジャーナリストという呼称がついたときにも、同じような意味合いなのだろう。日本ではまだ、大学院で教育を受け、専門的な知識をもって、ものを書く文筆家の地位が確立されていないが、昨今の言論界の状況を見ると、そうした人材の養成が急務な気がした。
20日は『スイングジャーナル』の発売日なので、それを買う。一年に一度イヤーブック付で高いが、ざっと見た限り、それほど読みたい記事はないし、新譜も注目されるものがあまりリビューされていない。その点はちょっと残念だけれど、情報源としては役に立つ。
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