12月1日(土)長井さんの死に抗議するシンポを傍聴した
内幸町のプレスセンターで、「長井健司さんの殺害に抗議するシンポジウム」を傍聴する。パネラーは、山路徹さん、高世仁さん、石丸次郎さん。みな、フリージャーナリスト。
シンポジウムは、山路さんの経緯についての説明からはじまる。当事者だけが知る貴重な話で、これまで報道されていないこともかなり含まれていた。長井さんが、ミャンマーに取材に行った経緯や、死後の確認作業、そして、遺体の日本への搬送など、相当に苦労したようだ。ミャンマーでは、棺という習慣がそもそもないらしい。帰国後の外務省や警察とのやりとり、ミャンマー政府の対応など。警察は、つねに自分たちも銃の脅威にさらされる危険があるので、事件の捜査にはかなり積極的なようだ。それに比較して、外務省の対応には、やはり問題がある。
一番盛り上がったのは、長井さんが危険を避けられたかどうかについての部分。山路さんが、危険なところとわかってそこに行くのがジャーナリストであり、その現場を捨てて逃げてくるなど考えられないと力説した部分。遠くからこの問題を論じていれば、危険だとわかっているのだから、デモ隊の姿を直接撮影するなど、命を落としても仕方がないという批判はあるだろう。だが、それでは本当のことなど伝えられない。一部で、長井さんの姿勢に対して、それを批判的に論じる声に強く反発したのだろう。
振り返ってみると、私がオウムの問題でバッシングを受けたときにも、軽率だとか、現実がわかっていないとかいろいろ言われた。ある意味、慎重にいくべきか、それとももっとつっこむべきか、岐路に立ったときには常に後者を選択していたように思う。それが無謀なことになるかもしれないとわかっていても、退くより、前に行くことをあえて常に選ぼうとしていた。長井さんに対する共感がどういったところから生まれてくるのか、私なりにそれを確認したように思った。
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