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March 11, 2008

3月11日(火)柳川啓一先生は生きている

午前中は、ハリーポッターの第1章を直す。昨日の夜、復習をかねて、映画の第2作を見たので、第2章の構想も立てる。そこからライブラリーへ。4月からは大学が出してくれないので、個人で会員になることにする。申込書をもらう。その後、宗教美術史の原稿を8枚ほど書く。

3時半からは、日経ナヴィの取材。ちょうど、『3種類の日本教』が出るので、高校生の進学にはふさわしいと思い、あらかじめ原稿を送っておいたので、それを中心に話しをする。なかに一人、大学時代に私の授業を受けたという女性がいて驚く。1990年のことだというから、日本女子大で最初にした授業だったことになる。ちゃんと授業には出てくれたらしい。

夜は、東京財団での「90年代研究会」。内閣官房と自民党県連についての発表を聞く。次回は、私が発表しなければならないようだ。無党派についてやりたいと思うが、うまくいくだろうか。

帰宅すると、朝日新聞のbe「逆風満帆」の取材をしてくれた記者から手紙が来ていた。明けてみたら、別の手紙が同封してあって、それを明けた見たら、写真のようなものが出てきた。これを送ってくれた方は、1951年に正則高校を卒業された方で、その際に先生方にメッセージを記帳して貰ったのが、最近出てきたものだという。柳川啓一というのは、私の大学時代の恩師だ。柳川先生との出会いがなければ、私は宗教学者にはなっていなかった。

その柳川先生が正則で教えていたというのは覚えている。1951年というと、先生は25歳だったことになる。私の生まれる前のことだ。そのとき、「打ちひしがれたものも いつか立ち上がる」というメッセージを残していたとは驚きだ。送ってくれた方は、先生の私への激励のメッセージだと書いておられるが、本当にその通りだと思う。

これを見て、しばし呆然とし、また涙が出てきた。ある意味、今だからこそ、これを激励のメッセージとして素直に受け取ることができるが、もしもっと前、数年前とか10年前だったらどうだろうか。こころの底から励まされたか、それをどう受け取ったらいいかとまどったかもしれない。

先生は生きている。こんなに驚いたことはない。

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