3月24日(月)東大の学位授与式に父母として出る
娘の修士号学位授与式のために東大に行く。あいにくの雨。ぎりぎりに着いたが、父母は安田講堂には入れない。法文二号館で映像により式を見る。11年半も通った大学で、そこに学生の父母として来るというのは、なんだか変な気がした。
学生時代には、式典自体がまったくなかったので、映像を通してとはいえ、初めての体験。最後に、東大の歌の合唱というのがあったが、どちらの歌も聞いたことがない。要するにそういう機会がまったくなかったということだ。学事報告を聞いていて、大学院の修了者の方が学部の卒業生より多いことを知る。教授の呼び方も大学院教授に変わったが、その意味がよくわかった。総長の話、ちょっと矛盾があるような気がしたが、今までの総長に比べると明るくて評判がいいとのこと。
感動したのは、中国からの留学生の答辞。吉林省の出身だと言うが、理系の大学を出ていたのに、日本で文系に転じ、社会学で中国の政治理論を研究し、博士号を取得したらしい。その軌跡には、いろいろな苦労があっただろうが、彼のこれからはどうなるのか。研究の内容からすると、中国に帰るのは難しいのではないか。それでも研究を続けてきたのだとすれば、日本の学生にはない切迫感がある。そこが感動を呼ぶのだろう。
式が終わってから、研究室で学位記の授与があるという。そのあいだ時間があるので、とりあえず出身の宗教学研究室へ。こちらでも授与式があるので、教授連も来ている。島薗さんなどに、先日送られてきた柳川先生のことばを披露する。けっきょく、今回修士号をとった院生にもコピーが渡った。
娘の所属する国文学科は宗教学科の隣なので、そちらにも出る。先生方に娘がお世話になったお礼を申し上げたが、私の本を読んでいただいている先生方がいて、恐縮する。隣り合わせの研究室でもまったく交流がなかった。国文の先生方、実は同じ年に大学に入っている人が2人もおられた。
終わってから、池袋で母親も呼んで食事。そこからライブラリーへ行って、少し仕事をする。
夕食は経堂の中華。お客さんのなかに、一ノ関のベイシーのJBLについて話しをしている人がいた。
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