10月23日(木)東大生がなぜエリートなのかその原因を大学での教育に求めてみる
家で少し作業をしてから、ライブラリーへ。無宗教の原稿を2箇所直し、天理教の索引を完成させ、さらに参考文献作りに入るが、最後にあいうえを順に並べなおす作業が残った。これをやるとほぼ終わる。
昼時、ご飯を食べようと出たところで、小幡さんの弟子たちに出会い、一緒にお昼に行く。小幡さんは教授会とかで、今日は顔を見なかった。六本木駅の反対の端にあるウエンディーズに行く。当然、ハンバーガーを食べる。その際に、東大での教育のことが話題になる。けっきょく、東大出がエリートになるのは、大学や大学院にいるときゼミで徹底してしごかれるからだろう。私の場合も、実にひどかった。先輩が全共闘世代だったことで余計に、議論で攻撃されたが、その伝統は基本的に今でもあるらしい。
人格攻撃を含め、人を人とも思わないような批判をなされ、その攻撃に耐えないとやっていかれない。それがずっと繰り返され、ときに自分が攻撃する側になり、またされる側になりで、ことばでいくら攻められても、何も気にしない人間が作られていく。ことばで傷つくなどということは、東大出にはいっさいないことで、それによってエリート性を保っているということだろう。それが、ほかの大学ではないことに違いない。当然、人格はゆがみ、性格は悪くなり、その代わりにタフになる。私も、大学院を終えて、外の世界に出たとき、どこかの研究会で発表をすると、質問者が一応褒めるのに驚いた。自分が教育を受けているあいだは、褒められたことなどなかった。そういう状態が続くと、とても自分が頭がいいなどとは思えない。私も、自分は頭が悪いのではないかと思っていた。
さらに、ライブラリーで仕事をして、大正大学へ。キリスト教美術について話をするが、意外にバリエーションが少ない。パターン化されていて、それをどう扱うのか、宗教的な問題を引き出してくるのはかなり苦労する。これについては、改めてしっかり考えないといけないのかもしれない。
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