12月6日(土)無所有という考え方をもう一度議論する必要がありそうだ
アメリカのビッグ・スリーの救済のことが問題になっている。2度目の公聴会にそれぞれの会社のトップは自分の会社の車を自分で運転して出かけたとのこと。この話は相当におもしろいと思った。いったい彼らは車を運転しながら、どんなことを考えたのだろうか。会社の車のこと、車自体のこと、さらには自分の人生のことなど、アメリカの広大な大陸を走りながら、いろいろなことを考えたに違いない。朝日が昇るのを見たり、夕日が沈むのを見て何を思ったか。そこにはドラマがありそうな気がする。
とにかく、ここのところ金の話しばかりになっている。果たして人間にとって金は必要なものなのか。そういうことも考えなければいけないのかもしれない。昔ヤマギシ会にいたこともあって、「無所有」ということに関心がある。ヤマギシ会の場合には、行きがかり上、そうしたシステムを取らなければならなかったところもあるが、自分たちの集団の内部だけとは言え、金のかからない世界がそこにはあった。その背景には、所有を否定する考えがあり、そうした考え方は、ヤマギシ会に限らず、当初関係もあった一灯園にも、天理教にもある。
そこには、共産主義などのイデオロギーもからんでくるかもしれないが、より広がりをもって考えれば、知識というものはそもそも誰の所有なのか、自分の考えというものはあるのかということもある。最近では、「知財」ということが言われるが、どこかそれが熟さないのも、知識を所有することが本来できないからではないのか。
小幡さんは、資本主義が終わって、物々交換の世の中がまた来るというようなことを『日刊ゲンダイ』で話していたけれど、そのことも関係してきそうな気がする。無所有ということを軸に考えていく必要は大いにあるのではないだろうか。
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