1月28日(水)オバマ演説の原文を読むと曖昧なのは日本語ではなく英語なのではないかと思えてくる
今日は一日家で仕事。いろいろと雑事をこなす。新潮新書の『創価学会』19刷が決まる。刊行されてから、4年半が経つけれど、順調に版を重ねている。こうした本は、本当にありがたい。
図書館で、週刊朝日のオバマ演説についての記事を読む。こうこくだとなぜつまらないのか、となっていたが、実際の中身はむしろ、評価する内容だった。全体に、日本の首相の演説と比較するせいだろうか、オバマの大統領就任演説に対する評価は過剰なほど高い。
しかし、新聞に全文が掲載されたのを読んでみると、どうかと思う内容だ。なにしろ、今日の事態が起こったことについて、金融の問題にしても、イラクの問題にしても、まるで反省ということがない。危機に直面しているということを強調していても、それを招いた責任がどこにあるのか、所在が明確にされていない。その上で、今までのアメリカのやり方で良いとして、その線から国民を励まそうというのは、あまりといえば、あまり。こんなものを評価する人の気が知れない。
英文を読んでみると、受け身が多用されている。これは、日本の文章には主語がなく、主体がはっきりしないというのと同じで、受け身で語られることで、いったい誰に責任があり、誰が危機を克服していくのかがまったく不明確になっている。この演説を読んでみると、曖昧なのは日本語ではなく、英語の方がはるかに危ないように思える。
一応、オバマが史上最低の大統領になると予言しているわけだが、その予言が的中する可能性を、今回の演説は示唆しているのではないか。20歳のライターが原稿を書いているという話しも聞いたが、出だしに強いアクセントを置くやり方は、あるいはラップの影響だろうか。
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