1月8日(金)同じ病をもつ者として絢香のドキュメンタリーは複雑な思いでしか見られなかった
昨日の夜、大晦日の紅白歌合戦を最後に歌手活動を中断した絢香のドキュメンタリーを見る。とくに彼女の病気が、甲状腺亢進症、いわゆるバセドウ病だということで、関心をもってきた。同じ病気と闘ってきた者としては、どうしても番組を見てします。しかし、見ていると、少しつらい部分があり、途中で見るのを止めようかとも思ったりした。それでもなんとか最後まで見終える。感動したとか、共感したとか、そういうことでは言い表せないものを感じた。改めて自分の病気を振り返ってみて、もしかしたら、オウム事件が起こらずに、そのままの状態で人生が続いていたら、40代の半ばで自分はかえって死んでいたのではないかという思いがわいた。その点では、大学をやめ、人生の休止期間ができたことは、よかったのかもしれない。
病気というものは、いったい何が原因で起こるかわからない。明らかに不摂生でなる病気もあるし、喫煙と癌、あるいは大量の飲酒と肝臓などの病気のように因果関係が割合とはっきりしているものもあるが、甲状腺亢進症ともなると、はっきりとした原因はつかめない。おそらくは、これはあらゆる病気について言えることだが、ストレスというものが関係しているであろうが、ストレスが強ければ、必ずこの病気になるわけではないし、そこらあたりのことはよくわからない。
甲状腺亢進症は、女性に多い病気で、私のように男性で重かったというのは少ないのかもしれない。だが、この病気に苦しんでいる人は案外少なくないようだ。自分の体をめいっぱい動かしてしまい、それで体の方がついていけないというこの病気は、今の社会のあり方と関係するようにも思える。
一冊分かたがついたこともあり、今日はヒルズで仕事をするのではなく、映画を見た。3Dの「アバター」。相当疲れると予想していたが、上映時間が長いせいもあり、かなり疲れた。内容は完全に西部劇で、筋書きは陳腐。展開が読めてしまうところも少なくない。ただ、CGについてはすごい。膨大な制作費がかかっているのだろうが、こういうものをつくってしまう今の映画は恐ろしい。あるいはもう、映画ということばが当てはまらない領域に入っているのかもしれない。
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