6月2日(水)政治は、要らない
鳩山首相が辞めてしまった。昨日、香山リカさんと対談した時、新聞社などから辞任を前提にコメントを求められていると言っていたので、それもありうるかと考えていたが、その通りになった。両院議員総会での辞意表明の中継を見たが、あまりに雄弁でとても辞任する首相には見えなかった。
菅首相が誕生するのかもしれないが、混乱はこれからもずっと続くだろう。普天間のことも、首相が辞めたからといって解決するわけではない。どこに解決策があるのか、誰も見通しをはっきりとは語れない状態にある。ここは、原点に立ち戻って、日本の安全保障とは何か、日米安保は本当に必要なのか、米軍基地はこれでいいのか、自衛隊の役割はなにかなど、しっかりと議論すべきなのではないだろうか。
『Voice』にも書いたが、政権交代が起こった背景には、政治の根本的な変容があると思う。従来の政府は、経済の発展を前提に、集まってきた金をいかに効率的に配分するかだけを考えていればよかった。その前提が崩れてしまった以上、新しい政治の枠組みが必要なはずだが、それが見えない。政治の役割の低下は明らかで、民主党の言う「政治主導」だって、中身は「政治家の官僚化」が実態だろう。
新しい政治のイメージが共有されないかぎり、選挙のたびに民意は大きく動き、その分政権は不安定になる。衆議院と参議院のねじれは恒常化し、首相は短期で変わらざるを得ない。政治とは何か。政府の役割とは何か。あらゆることを考え直さないといけないのだろう。
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