7月4日(日)ワールドカップではカトリックとプロテスタントが対立し神の創造によらない利子が世界経済から消滅しようとしている
サッカーのワールドカップも、いよいよ終盤を迎えた。準決勝は、ウルグアイ対オランダ、ドイツ対スペインという組み合わせになっている。宗教学的に考えると、ウルグアイとスペインはキリスト教のカトリックが強い国で、オランダとドイツはプロテスタントが強い。それは、国のイメージにも影響していて、カトリックの国は仕事ということにあまり熱心でなく、逆にプロテスタントは勤勉さが特徴になっている。アリが勝つのか、それともキリギリスが勝つのか。決勝は、どういう組み合わせになるか、それには興味をひかれる。
宗教ということは、いろいろな領域にかかわっていくが、先日新国立劇場のレセプションで水野和夫さんにお会いしたとき、長期金利の話になった。2パーセント割れがずっと続いてきて、それは人類史の上で記録的なことになるが、今度は1パーセント割れの事態も迫っている。それは、実質的に金利というものが消滅することを意味するように思う。
ユダヤ教からキリスト教、イスラム教では、神の創造によらない利子というものに対して否定的な傾向があり、とくに同じ信仰をもつ人間から利子をとらないというのは、この三つの宗教の基本原則になっている。だから、少数派のユダヤ人が、キリスト教徒に金を貸すことで、金融の世界で力をもってきたわけだし、近年のイスラム金融も、神の創造に反する利子に抵抗があったからだ。
その利子が今消滅しつつあることをどのように考えるのか。宗教的に言えば、正しい方向にむかっているともいえる。利子の消滅は、経済成長の終焉でもある。経済の成長ということ自体が、はたして神の創造によるものなのかどうか。そんな議論が、一神教の世界で行われてきたのかどうかわからないが、禁欲の考え方からすれば、決して経済成長は善ではないのかもしれない。これは、宗教的にも新たな段階に来ているということなのではないだろうか。
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