7月9日(金)ひどく暴力的な「ワイルド・バンチ」を見て改めて今の日本がまれにみる平和だと感じる
朝家で少し仕事をして、ヒルズへ。「午前10時の映画祭」は、これまで見たことがなかった「ワイルド・バンチ」。とにかく、最初と最後がひどく暴力的で、必要以上に残虐。途中は、面白いところもないわけではないが、名画として考えるのはどうか。
ただ、この作品が作られたのは1969年のことになる。振り返ってみれば、当時の世界には本物の暴力があふれていた。ベトナム戦争からはじまって、文化大革命や日本の学生運動。それは、政治的な運動だったりもするが、考えようによってはテロでもある。映画館の外ではそんな状況なので、暴力を扱うなら、徹底して過激なものでなければならなかったのだろう。今は、平和なので、暴力は目立つ。その点で、大いに時代の差を感じた。
この映画を見て、改めて今の日本は平和だと感じた。これほど平穏な時代というのは、実は今までになかったのではないか。リーマン・ショックの後の大混乱が収束に向かったあと、日本は安定を取り戻し、それはなかなか揺るぎそうにない。景気が悪いというが、果たして今の日本の社会を不景気と考えていいのだろうか。政府の財政が悪化しているのは事実でも、それは直接には表に出てこない。逆に、政府に金がない分、その分配をめぐって、いろいろな勢力が激しくぶつかり合う状況でもなくなっている。
財産がなければ、遺産相続でもめようがないように、金がなければ、世の中ももめない。日曜日の選挙も、消費税が焦点になってはいるが、昔のように導入派と反対派が激突しているわけでもない。
« 7月8日(木)毎日新聞社で葬式をめぐって議論を戦わせる | Main | 7月11日(日)消費税を上げないという協定を結んで公明党がふたたび政権に入る可能性が出てきた »
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 11月11日(月)菅谷幸浩さんの朝日カルチャーセンター新宿教室での青嵐会についての講義を聴く(2024.11.11)
- 10月15日(火)衆議院選挙がはじまり落合貴之氏の出陣式に行く(2024.10.15)
- 9月18日(水)『創価学会教学要綱』についての講演の要旨をまとめた(2024.09.18)
- 4月27日(土)話題の東京15区について書いてみた(2024.04.27)
- 3月31日(日)桜も咲く中朝日カルチャーセンター新宿教室で中田考さんとカリフ制再興をめぐって対談をする(2024.03.31)
TrackBack
Listed below are links to weblogs that reference 7月9日(金)ひどく暴力的な「ワイルド・バンチ」を見て改めて今の日本がまれにみる平和だと感じる:
« 7月8日(木)毎日新聞社で葬式をめぐって議論を戦わせる | Main | 7月11日(日)消費税を上げないという協定を結んで公明党がふたたび政権に入る可能性が出てきた »
Comments