8月4日(水)本当にすべての経済はバブルに通じるのだろうか?
朝、5時45分ころから、TBSラジオの「生島ヒロシのおはよう一直線」の番組に、電話で出演する。生島氏の番組に出るのは、10数年ぶりということになる。話としては葬式のこと。ここ数日100歳以上の老人たちの生死が分からないということが話題になっているが、人間は、肉体の死をもって、それで終わりというよりも、だんだんに死んでいくといったほうがいいだろう。動物なども、必ずしもはっきりとした死があるわけではない。
国債の10年物金利が1パーセントを割ったということがニュースになった。その後は、1パーセントをはさんで上下しているが、水野和夫さんの議論からすれば、1パーセント割れが続いたとしたら、それは大事件ということになる。資本主義が終わった、あるいは本格的に資本主義2.0の時代が到来したともいえる。金利がなくなり、金融というものが機能しなくなる。銀行も融資先がなく、それで国債を買うしかない。デフレは相変わらず進行し、だからといって、多くの人の生活がどん底になるわけでもない。買わなければならないものもなくなってきたし、投資をすれば損をするのが目に見えているので、誰も積極的は動かない。しだいに、ただで楽しめるものも増えてきて、金がなくても生きられるようになっていく。
小幡さんは、「すべての経済はバブルに通じる」と主張したが、こうなると、少なくとも先進国においてバブルが生まれる余地はまるでなくなったということではないか。金融の終わりは、バブルの終わりでもある。そうなると、1980年代の日本からはじまるバブルの連鎖は、ひとまず幕を閉じたということかもしれない。テロの時代がすぐに去って行ったように、バブルの時代も去っていく。すべては日本の1995年にあり、それは世界が変わっていく前兆だった。
デフレは常態化し、政治のねじれも常態化していく。金融やバブルの終わりは、同時に政治の終わりでもある。いったいこのバランスはいつまで続くのか。予想不可能なのは、その点だろう。
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