4月6日(水)「英国王のスピーチ」を見て山種美術館に行く
午前十時の映画祭がまだ再開されないので、ヒルズのシネマで「英国王のスピーチ」を見る。最近の映画は予告編がとにかく売れるようにつくられていて、映画の内容と違っていたりするが、この映画でもそんな気がした。物語としてはわかりやすく、まさに王のイニシエーションストーリー。ただ、吃音のことが個人的なトラウマにのみ還元されていて、全体の物語が小さくなっている。開戦のスピーチに、うまくしゃべれないということだけを気にするというのは、かなりおかしい。実際のジョージ6世は、その後、ロンドンでの空襲が続く中、側近の疎開の忠告をはねのけ、ロンドンにとどまったという。今の日本の状況からしても、こうした側面が出てくるような物語にしてほしかった。その意味ではかなり物足りないし、王室の使う英語が、やはりそれらしくない。
昼食の後、歩いて山種美術館へ行く。ボストン美術館の浮世絵の展覧会。あまり人がいないのではないかと予測したが、まったくそれに反して多くの人出があった。切符を買うのにも並ぶし、軽い入場制限もあった。何かで紹介されたのだろうか。館内のエアコンが、節電なのかあまりきいておらず、少し息苦しい。そのなかでも、やはり歌麿と写楽に見るべきものがあった。歌麿の「瀧川」が珍しい構図で、一番魅力があった。
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