6月6日(月)『不安を生きる』という本を書いたのを思い出してそれを引っ張り出してみた
一日、家で仕事。日本の宗教の謎解きの本、はじめにを書いて、第1章に入る。興福寺の話を中心に10枚ほど書く。廃仏毀釈の影響についてだが、これ自体が各寺院を崩壊させたというより、それ以前に焼失などの被害にあっていたところが、寺領を奪われて、再生のチャンスを失ったようにも見える。
書いていると、記憶していたことに少しずれがあるのにも気づく。阿修羅像を奈良の博物館で入江泰吉がとったものは、和辻の『古寺巡礼』に載っているような気がしていたが、そうではなかった。和辻が興福寺を訪れてはいないようにも思っていたが、実は訪れていて、2行ほど言及している。それにしても量は少ない。
先日編集者と話をしていて、前に『不安を生きる』という本を出したことを思い出した。何か今の時代にはあっているようなタイトルだが、内容を見てみると、今の感覚からすると書き方に難があるように思えてくる。中途半端というか、いったい何を書こうとしているか、それが明確にならないまま書いている。最近では、じっくり内容を考え、何が一番のポイントかをはっきりさせてから取り組んでいるので、やはり内容も違ってくる。長年やっていると、本を書くというこことがどういうことか、少しずつわかったきたように思う。
もちろん、それですぐに売れる本が書けるわけではないが、一つ一つが次の積み重ねになる体制だけはできたのではないだろうか。
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