6月4日(月)復活の海老蔵を見に行って壱太郎の天才ぶりに驚愕する
暑くなりそうなので、ヒルズへ行く。新宗教事典のまえがきになるものを書き、続けて『震災後の生き方』のあとがきを書く。あとがきの方は完成しなかった。明日だ。
仕事を終えてから新橋演舞場へ行く。海老蔵復活ということで、久しぶりに成田屋を見る。最初の「対面」は、石段の場面をはじめてみたが、全体的にメリハリがない。
いよいよ海老蔵登場。「鏡獅子」。これまで、海老蔵の弥生にはあまり感心しなかったが、今回は、これまでと違い、しっかりと弥生になっている。9代目に比較すれば、まだまだだろうが、ようやく方向性が見えてきたような気がした。獅子も、あまり力を入れていないのがいい。観客からは、「きれい」の声も。
「鏡獅子」では、弥生にまるでセリフがないので、海老蔵の声は、次の「江戸の夕映」ではじめて聞く。この演目、祖父からのもので、見たような気がしていたが、実はこれまで見ていなかったことに気付く。したがって、團十郎の演出がどこが新しいのか比較できない。團十郎は演出に忙しく、自分の役についてはまだまだの感じ。海老蔵は、悪くはないが、すごくいいというわけでもない。
というか、驚いたのは、壱太郎。小六の許嫁、お登勢の役。最初は、声の出し方に少し難があるように感じたが、演技力がそれをはるかに上回る。お登勢そのもの。天才と言われてきたが、それを証明する形になった。床に置いた右手に観客の視線を集中させ、そこにお登勢の気持ちを表現した部分には凄みさえ感じた。その演技が、お登勢が登場していない場面にも影響していて、全体の空気を支配している。最後、夕映えのなかで、小六と再開し、じっと見つめあうシーンは、背中だけの演技。2000年に海老蔵をはじめてテレビで見て、驚いたのに匹敵する衝撃だった。いったいこれから壱太郎はどうなるのか。目が離せない。
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