8月19~21日(金~日)利賀村の演劇フェスティバルに行き鈴木忠志作品を5本見る
金曜日から日曜日にかけて利賀村へ行く。SCOTサマーシーズンで、今回は鈴木忠志さん演出の芝居が5本かかる。来週もあるが、そちらだと4本しか見られない。いつものように、たくさんの人が来ていた。
演目は、金曜日が、台湾の女優が主役の「シラノ・ド・ベルジュラック」。以前新国でも見たが、今回の方がはるかによかった。場所のせいだろうか。次が、長谷川伸の「瞼の母」をもとにした「新々・帰ってきた日本」。忠太郎が日本人と名前を変えるだけで、まるで意味が変わる。岩舞台で見たのははじめて。
翌日は、朝、鈴木邸でコーヒーをいただいたりしていたら、たちまち午後になり、「お国と五平」などをもとにした「別冊 谷崎潤一郎」。これは、いかにも演劇らしい。動きは少ないせりふ劇。谷崎のことばの世界がすごい。次が、前にも見たことのある「エレクトラ」。役者もほぼ一緒。最後が「世界の果てからこんいちは」。バブルの時代にできた作品ということだが、時代の雰囲気がそのままで、懐かしい感じがした。派手に花火もあがる。
役者のなかには、5本すべてに出ている人間もいた。途中で、鈴木さんの本をいただいて、それを読んだこともあり、鈴木演劇がめざすものがよくわかった気がした。伝統を重視しつつ、古いものを破壊する。それは、矛盾のように見える時もあるが、必然的なことでもあるだろう。帰りは、高田みどりさんと一緒だったが、音楽界も経済的に難しいらしい。
利賀も涼しかったが、東京に変えるともっと涼しい。
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