10月18日(火)曹洞宗について書き『「世界史の構造」を読む』を読む
一日家で仕事。仏教宗派の曹洞宗について書く。臨済宗もそうだが、宗祖の生涯が地味で劇的な要素が欠けるところが書きにくい。だが、曹洞宗の場合には、葬式仏教の元祖で、しかもおそらく日本の宗派の中で一番規模が大きい。なぜ禅の道場が大教団に発展したのか、その謎解きをする形で書いていくと、まとまるし、おもしろい。書いていても、筋が通っていて楽しかった。
ここまで、南都六宗からはじめて、天台、真言、浄土、浄土真宗、臨済、曹洞と書き進めてきたが、ジグゾーパズルが埋まっていくような思いがする。それぞれの宗派には個性があるし、また相互の、かなり複雑な関係がある。それを追っていくと、日本における仏教の歴史がこれまでとは少し違った形で見えてくる。そこが、興味深いところだ。
夕方、文教堂に行く。前の日は三省堂の方に行った。岩波文庫を今日は2冊買う。バルガス・リョサの小説と、和辻哲郎の『日本倫理思想史』。こういう本は、やはり岩波文庫でしか出ない。
それから、柄谷行人さんの『「世界史の構造」を読む』が送られてきたので、それを読む。そのなかの一篇で、私の対話に加わっているが、柄谷さんが新たに書き加えたというか、おそらくは語ったのだろうが、その部分、150枚を読む。これが実にわかりやすい。なるほどそういうことかと思ったが、経済の流れのところは水野和夫さんと認識が同じになっている。水野さんとの対話が含まれていれば、本としてはもっとよかったかもしれない。
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