11月23日(水)新聞での対談のために園子温監督の「冷たい熱帯魚」と「愛のむきだし」をキネカ大森で二本立てで見る
朝から大森へ。大森というところにはこれまでほとんど行ったことがない。あるいは初めて来たかもしれない。
キネカ大森で、今度新聞の対談でテーマになる園子温監督の作品を見るため。ビデオも送られてきてはいるが、やはり映画は映画館で見たほうがいいし、なにしろ「愛のむきだし」は4時間を超える。家でDVDで見る作品ではないし、ちょうど再上映していたので見ることにした。それも、「冷たい熱帯魚」との二本立て。
サービスデイで二本立てでも1000円ということでかなりの人が入っている。やはり多くの人が注目している作品ということだろう。二本目のときには、立ち見というか、床に座り見の人たちもかなりいた。座布団で4時間は相当にしんどいだろう。
最初の「冷たい熱帯魚」。わけのわからない人間に、こころに空洞を抱えた人間が操られ、いつの間にか大量殺人に加担していくプロセスは、かなりうまく描けていると思った。でんでんと渡辺哲は、舞台でかなり見たことがあるし、哲さんの方は話をしたこともある。でんでんの好演が光るが、ばらばらの死体というのは、刺激的ではあるが、もっと犯罪の隠ぺいの部分に時間が割かれた方がよかったかもしれない。
次に「愛のむきだし」は、町山智浩君が年間ベスト1に選んだもので、彼からも直接勧められていた。実話がもとになっているということだが、宗教の設定はどうしても気になってしまう。カトリックとしてはあり得ない。神父の先輩として大久保鷹が出てきたところでは、懐かしく思えた。昔、状況劇場で何度も見た役者だ。主演の西島隆弘と満島ひかりの魅力がなんといっても大きいし、西島君はなかなかの演技派だ。宗教に惹かれていくプロセスについては、「冷たい熱帯魚」の方が見るべきものがある。ただ、この4時間という長さが、何かこの映画を特別なものにしている気がする。
海外でこの映画を見れば、とくにカトリックが強いヨーロッパでは、日本で見るのとは相当に違う受け取り方をされたのではないか。冒涜的だし、冒険的な作品と映ったことだろう。アメリカだと、こういう類はいくらでもあるから、それほど衝撃はないかもしれない。
園作品は、あと2本見ることになる。
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