12月4日(日)新刊『神も仏も大好きな日本人』はこんな本だ

5日にちくま新書として刊行される私の『神も仏も大好きな日本人』は、これまでにはあまりなかった日本宗教論と言いえるのではないだろうか。最近では、パワースポットのブームもあり、各地の有名な神社や寺院には多くの人が参拝に訪れている。しかも、若い年齢層が多い。日本には、宗教の長い伝統があり、しかもそれが生きているというところに特徴がある。
だが、いったいこれまで日本人が宗教と、具体的には神道や仏教とどのようにかかわりをもってきたかは、必ずしも十分には認識されていない気がする。とくに、明治以前の状況は今と相当に違う。神道と仏教とは密接な関係をもち、そこには独特の信仰世界が展開されていた。それは、一般の「神仏習合」と呼ばれるが、いったいそれが具体的にどういうものであったのかが、今は見えなくなっているだけにわかりにくいのだ。
しかも、神仏習合の信仰が成り立つうえで、密教の果たした役割が大きい。日本の宗教世界では、中世において密教によって席捲されていた時代があった。密教は、仏教にだけ影響を与えたのではなく、神道にも強い影響を与え、それは伊勢神宮などにも及んでいた。
ところが、明治に入るときに神仏分離という事態が生まれ、廃仏毀釈なども起こった。それによって、神道と仏教は分離され、それまでとはかなり違う状況になった。皇室祭祀などは、その産物で、それは決して長い歴史をもつものではない。
日本人は本当は何を信じてきたのか。この本を読んで、改めてその点を考えていただければ幸いである。
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