5月22日(火)スカイツリーが開業になり『神も仏も大好きな日本人』も重版になり「椿説弓張月」を見る
とりあえず家で仕事。キリスト教の本の原稿を書く。途中、ちくま新書の『神も仏も大好きな日本人』の重版が決まったという知らせが届く。これは半年かかった。
正午には、スカイツリーがオープンになる。テレビのニュースでその光景を見る。あいにく雨。きっと上からはあまり見えないのだろう。先日、下まで行ったが、そのときもかなり人がいた。これからは大変なことになるのだろう。
夕方は東銀座へ。新橋演舞場の夜の部を見に行く。4時に着いたらまだ入れなかった。そんなに人はいないのかと思ったが、それなりに盛況だった。演目は、最後の三島歌舞伎「椿説弓張月」。これは、4回目の上演だが今まで見たことがなかった。
3部に分かれているが、上の巻はまるで面白くない。これでは大変と思っていたら、中の巻になって面白くなった。血の流れる折檻の場面、大きな船、怪魚など次々と趣向が変わって、その点では飽きない。そのまま下の巻へ。想像していたよりも面白かったが、長いので疲れた。
この作品を1969年の初演のときに見たなら、もっと雰囲気が違っていたのだろう。まだ三島という存在にオーラがあった。彼は翌年、自衛隊に乱入して死んでいる。この作品でも、やたら切腹が出てくる。69年は安田講堂の年で、騒然としていたはず。そのなかでの上演は、今の時代とは大きく違う。
それにしても、今見ると、三島歌舞伎というのは、歌舞伎のパロディーというか、歌舞伎の化け物のような印象を受ける。新しい義太夫狂言をめざしているとは言っても、ただせりふが分かりにくいという状態になってしまっているし、すでにある演目を思い起こさせる場面が多い。果たしてそのどこに独自性があるのか。三島という作家は時代にあまりにはまりすぎたがゆえに、時代が変わると、大きくずれていくような気がする。
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