9月13日(金)SJSの市川集会と桜月流美剱道の公演「月のけはい」が無事終了
午前中は家で仕事。葬式の本の第3章を書き進める。10枚以上書いたか。
昼前に家を出て、市川へ。葬送の自由をすすめる会の市川集会。事務局長の地元だけに、会場はいっぱいで立ち見も出た。途中までしかいられないので、1時間15分ほど話をして、質問を受けた。テーマは、「直葬・自然葬・ゼロ葬」。しばらくは、SJS関係ではこういう話になるだろう。
終わってから天王洲アイルへ。桜月流美剱流の公演「月のかはい」に出るため。ところが、今日が13日の金曜日で仏滅のせいか、浜松町でモノレールを乗り間違え、羽田空港の国際線ターミナル駅まで行ってしまう。時間がないし、焦ったが、どうしようもない。なんとかモノレールで戻って、開演10分前に会場に入る。立ち位置も分かっていない。
今回は、剱舞と講演とを組み合わせたユニークなもの。まず、神谷宗家と私が対談し、それを受けて松木君のソロ。そしてまた、対談、剱舞と続いていく。最後は、宗家の難しい問いに答えて、私のモノローグ。それが15分ほど。また、剱舞があって、一番最後に、私が自作の詩を読むという進行。二回公演で、対談の内容もモノローグもまったく別のものにした。いろいろな人に来てもらったが、宗家の関係でよく鈴木忠志さんのところでお会いした元文化庁長官の近藤氏とも挨拶。1回目と2回目のあいだでは、公演を見てくれた編集者と本の打ち合わせをしたりもした。
とりあえず、無事に終わる。ただ、自分では公演全体を見ていないので、どういうものかよく分からない。ほかの先生が出演するものを見たいと思った。日曜日にでも行くとしようか。
いかに朗読した詩をのせる。
それは何なのか。
それは何であったのか。何であろうとしているのか。
男の頭のなかに、何かが浮かぶ。それが何なのか、意味の分からないことばと、とりとめのない夢のような絵姿が浮かぶだけで、それもすぐに消えてしまい、こころには何も残らない。
男は試みに剣をふるってみる。剣は滑らかに男の周りの空気を切り裂き、元の鞘へ戻る。
もう男の頭のなかには何も浮かばない。目は何もとらえず、耳も音をとらえない。
だがそこに、気配だけがあった。
遠くで稲光がしたが、いつまで経っても雷鳴は聞こえてこない。
あれは稲光ではなかったのだろうか。
男はもう一度剣をふるう。剣は何かに当たった。当たったまま、それをまっすぐに切り裂いていく。
男の前には半分の月があり、切り裂かれた残りの月は、粉々に砕けて、そのまま宙に消えていった。
月はじっと男を見つめている。男は、気配の主がその月だと気づいた。
男は見つめられていることに恥ずかしさを感じ、見つめている半月を切り裂く。
飛び散った月の断片は桜の花びらとなって降り注ぐ。
すでにその下には男の姿はなく、ただ剣だけが宙に浮かんでいる。
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