7月6日(日)「夏祭浪花鑑」の中者義平次の存在感に圧倒される
今日は、歌舞伎座。三越に寄って、弁当を買い、歌舞伎座へ向かう。弁当は鯛めしだったが、これは、今回「夏祭浪花鑑」で上演される「お鯛茶屋」にちなんだ格好になったが、買う時は気づかなかった。
今日は一人なので一等席、4列目。ただ少し横なので、正面とは違う。最初は、「正札附根元草摺」。右近と笑三郎。今回は、右近が二人出ているが、こちらは当然市川の方。右近が五郎らしくない。助六にもなるわけだから、もっと色気が欲しいし、荒々しさも欲しい。人物像が定まっていないので、笑三郎の方も何をやっているかわからない。
次が、「夏祭浪花鑑」の通し。最初の「お鯛茶屋」ははじめてみた。門之助の磯之丞に、こちらは尾上右近の琴浦。右近、少しずつましになっている。一時はかなり不安だった。それにしても、ここでは非人として登場するこっぱの権となまこの八、その後も何度も出てくるが、全体にどういった存在なのかがいまいち分からない。ちょっと役にしては出過ぎ。
「住吉鳥居前」では、左団次が三婦なのはいいが、猿弥の徳兵衛となると、人間的な魅力に欠ける。やがて団七倅市松を勧玄がやるのだろうなと思いながら見る。
「三婦内の場」、ここで玉三郎が徳兵衛妻、お辰として登場。当然格が違うが、今日はセリフが素になったりして、いまいち。
「長町裏」では、中者が義平次として登場。つくりが、ウーパールーパーのように見えて、それからして異様。義平次については、笹野高史がやったものが最近では面白かったが、中車のは、より個性が強い。でしゃばってはいけないところで、事実でしゃばってはいないのだが、存在感では海老蔵の団七を圧倒するような箇所もある。最初歌舞伎をやり始めたころは、歌舞伎に負けていて、どこか不安だったが、今回はそれがなくなっている。玉三郎に稽古で、「歌舞伎を忘れなさい」と言われたらしいが、その忠告が生きているのかもしれない。これからの中車はかなり注目できるのではないか。海老蔵も悪くはないが、中車の印象の方が強くなってしまった。もしかして、忠臣蔵の師直ができるのかもしれないと思った。
帰りに新宿伊勢丹により、ラムの香草焼きを買う。家で娘の100点祝いに、約束のコンソメスープを作る。
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