10月13・14日(月火)歌舞伎座夜の部「寺子屋」は文句なくすばらしかった
月曜日は、体育の日だか、その振り替えだかで休み。台風が近づいている。
それでも、ヤマギシ会の北大路夫妻が経堂まできて、案内をする。台風と休みで、いったいどういう街か全貌を把握できなかったに違いない。夜は、大森の「レシャット」へ。
火曜日は、一日歌舞伎座の日。昼の部と夜の部を一人で見る。昼は三階2列目で、夜は一階2列目。逆ではなくて、本当に良かった。夜の部の方が圧倒的にいい。
「野崎村」では、七之助のお光が大変良かった。その場の空気を一瞬にしてつかめる力がついてきている。舞踊二つの後は、「伊勢音頭」。以前、團十郎が白血病になって入院する前の最後の舞台でこれを見て、ひどく眠かったのを記憶している。そのときは、團十郎の病気のせいかと思ったが、今日も、なぜか眠かった。あまり好きではない演目ということか。
昼から夜へのあいだ、檜でコーヒーを飲むが、となりの女性4人連れ、中村屋に縁のある人たちらしかった。タブレットの写真は、勘三郎の手だったのだろうか。そのうちの一人が、「お父さんが亡くならなければ、二人はこれほどまえにはなっていなかっただろう」ということばを吐いたが、全く同感。歌舞伎役者は子どものために早めに死ななければならないのかもしれない。
夜は、「寺子屋」が圧巻。全体の出来としては、今までみたなかでいちばんよかった。勘九郎の源蔵の貢献が大きい。緻密で、しかも緊迫感がある。その分、仁左衛門の松王丸は、派手さに欠けるものの、じっくりと親の悲しさを表現している。
「吉野山」は、これはまさに年輪。「鰯売」は、勘九郎が勘三郎そっくりで、楽しめた。終わってから、銀座魚真へ。
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