11月4日(火)顔見世昼の部を見る
朝から東銀座へ。歌舞伎座で顔見世昼の部。今日は三階の一番前。
「三番叟」は、染五郎と松緑の三番叟がやはり面白かった。やはり松緑のほうがしっかりと踊り込んできたところがあり、それに比べると染五郎は下半身がしっかりしていない。「勧進帳」でも、妙に反り返ってしまうのも、そのせいだろう。
「井伊大老」は、舞台でははじめてみたのだと思うが、江戸歌舞伎との時間感覚の違いが面白かった。近代歌舞伎は、未来というものを想定し、そこに至るまでの悲劇を追うというスタイルとをとるものが多い。これもそう。史実に従っていると、観客も終わりがどうなるかを知ってしまっている。そのうえで物語が展開していく点では、ギリシア悲劇と似ている。だが、一般の江戸歌舞伎は、未来を想定することがない。だから、登場人物も観客も、終わりがどうなるかわからないなかで演じ、見ていることになる。
「熊谷陣屋」は、幸四郎なので、最初聞き取れない。高麗蔵もよく聞こえない。三階のせいもあるが、左団次が出てきて、やっと聞こえるようになった。
終わってから、ヒルズへ。何回かやっている本の打ち合わせと、来年初めに出る『戒名』の文庫化の打ち合わせをする。
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