9月22日(木)NHKが取り上げるとどうして「0葬」はあんなに暗くなるのか
先々週、台風のために延期になっていたNHKクローズアップ現代+の「ゼロ葬の衝撃」を見てみた。番組のなかでは、「0(ゼロ)葬」を業界用語のように説明していたが、これはいくらなんでも無理があるだろう。私が提唱したといえば、それですむようにも感じられたが、大いに疑問だった。
ただ、問題は、0葬の内容。番組では、主に、一応近親者ではあるが引き取りたくない遺骨をどのように処理しているかという観点で、予骨やら迎骨やら送骨を取り上げていた。離婚した夫の遺骨を引き取れと言われても、たしかに困るわけで、そのとき、遺骨を引き取ってくれるサービスは助かるかもしれない。
しかし、私が提唱した0葬は、「あっさり死ぬ」という副題が示しているように、もっとからっとしたものであるはずだ。最初の部分にも書いたが、これまで日本人は死者の遺骨の重さに苦しんできた。火葬した骨を引き取らない0葬は、そうした重荷からの解放をめざすもので、かろやかな死者の葬り方を説いたものだ。
NHKは、転勤の多い職場で、職員はみな必然的に根無し草になっていく。無縁社会のときもそうだが、そうした職員の意識が番組に反映されているように感じる。何か0葬ということばが間違った方向で使われていく懸念を感じた。
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