12月11日(日)12月大歌舞伎1・2部を見る
昨日は歌舞伎座で12月大歌舞伎、1部と2部を続けてみた。
1部の「あらしのよるに」は、京都の南座で初演を見ている。今回は、歌舞伎座の広い舞台でということで、スペクタクルの要素が強くなった気がした。ただ、その分、散漫になった部分もあったのではないか。それが難しいところかもしれない。
2部は、「吹雪峠」から。これは、今まで実は見ていなかったかもしれない。ほんのちょっとしたところで、すべてが変わってしまうという、そこらあたりを短い時間で表現するのは難しいのだろう。とくに感じたのは、「法華」の扱い。江戸時代の法華というのは、熱心な信仰者をさすが、熱心であるがゆえに行き過ぎるところがある。それは、近代の日蓮主義や創価学会にも受け継がれたところだが、その法華の性格を演じる方も演出する方も、あまりよく分かっていないのではないか。
2部の後半は、勘九郎初役の「寺子屋」。これは、ちっとも面白くなかったのが意外。それも、一つには演目の並びのせいもあるかもしれない。「あらしのよるに」も、「吹雪峠」も全体に照明が暗い。それがいきなり歌舞伎の明るい照明になると、どうもうまく対応できない。それに、ずべて松也が重要な役で、さながら松也一座のような状態にあり、それに影響された部分もある。勘九郎は、この日が悪かったのかもしれないとも思う。演劇は、一日だけで評価するのは難しい。
銀座はすっかり年の瀬気分。
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