12月26日(月)衰退するクリスマスについて
昨日はクリスマスだった。その前の日がイブ。一時に比べて、このクリスマスという行事に対する関心が薄れている気がする。実際、ツイッターの分析から、10代でクリスマスへの関心が低下しているというニュースも伝えられた。逆に、ハロウィンに関するツイッターが増えている。
ちょうどテレビの朝ドラ「べっぴんさん」では、皆がクリスマスを祝っている場面が登場したが、歴史的に見ると、それは早すぎる気がする。まだ、物語の舞台は1940年代の終わり。とても家庭でクリスマスを祝うという状態ではなかったはずだ。むしろ、その時代のクリスマスは、今のハロウィンに近く、繁華街で成人男性が三角帽子をかぶって酔いつぶれるような行事だった。それは、黒澤明の『生きる』にも出てくる。
高度経済成長がはじまって、それから家庭で子供たちがプレゼントを期待するものに変わっていったはず。ちょうど子供だったので、それはよく覚えている。あるいは、クリスマスケーキをお父さんが買って帰るといったものだった。
それが1980年代に入り、バブルになっていくと、カップルのためのクリスマスになった。それが過ぎると、クリスマスという行事は、特徴を失ってしまった。イルミネーションも、だいたい正月過ぎまでやるようになり、クリスマスのイルミネーションから年末年始のイルミネーションに変わった。
今や、クリスマスは日常と化し、その意味で意義を失っている。
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