5月4日(木)団菊祭夜の部を見る
朝のワイドショーでは盛んに、寺島しのぶの長男、眞秀君の初お目見えについてやっていた。初お目見えで「魚屋宗五郎」の丁稚というのはかなりの大役。4歳ではたいへんなことなのだろう。果たしてこれからどうなるのか。とりあえず、初舞台での襲名がどうなるのか注目。おそらく、菊之助の長男とのダブル初舞台となると、来年の団菊祭か。
昨日は、その団菊祭の夜の部へ行った。こちらは、ワイドショーでは取り上げられていないが、坂東家の三代の襲名披露興行。最初は、新しい彦三郎が五郎をつとめる「対面」。工藤が菊五郎だが、初役とは驚いた。たしかに見たことがない。そのためか、どうやっていいのかまだためらいがある感じがした。彦三郎の五郎は声は大きいが、五郎のもつ根本的な荒々しさを出すには至っていない。これは、ちょっと彼には難しいかもしれない。この舞台に、新亀三郎も登場。最後の向上では、立派に挨拶していた。
次は、「先代萩」。菊之助の政岡は二度目。まま焚きがないので、やはり物足りない。菊之助は、姿かたちが以前より美しくなっている。床下から刃傷までは、三階席で見ると、迫力に欠ける。問題は友右衛門。この人は役者としてどういった方向に行こうとしているのかがわからない。小役人的な悪さが必要だが、ただの普通の人間に見えて、勝元との対比が生きない。雀右衛門が頑張っているのだから、兄としてなんとかしてほしい。
最後は、新亀蔵の「弥生の花浅草祭」。悪玉善玉はよく見るが、ほかは見たことがなかった。「神功皇后と武内宿禰の場」で、宿禰が赤ん坊を抱いているが、筋書でもそれについてはまったくふれていない。これは、神功皇后の子、応神天皇なのだろう。この応神天皇が八幡神と習合するのは後の話になる。
新亀蔵。頑張ってはいるが、松緑と比べると、プロにアマチュアの差がある。振付も、踊りやすいようにはなっているようだが、ひと月持つのか。ちょっと心配になった。
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