9月6日(水)めちゃくちゃな芝居の方が染五郎は生きるということを発見する
朝、東京駅へ。新幹線に忘れてきた小銭入れを取りに行く。そこから歩いて歌舞伎座へ。秀山祭。
彦山権現誓助剱、仮名手本忠臣蔵の道行花嫁、極付幡随長兵衛、ひらかな盛衰記逆櫓、再桜遇清水。最後の演目だけ初めて見た。これは、吉右衛門が書いたもので、今回の主演は染五郎。
最初の毛谷村は、染五郎と菊之助で予想された通りの出来。ただ、もっとできそうな気がした。道行旅路の花嫁は、壱太郎が少し化粧がまともになり、その分、かわいい。藤十郎は、もう人間の域を超えて、仏のよう。ただ手を差し伸べているだけで、舞台が締まる。長兵衛は、あまり見たくなかったのだが、又五郎、橘三郎、児太郎、米吉と揃った金平が面白い。最近はここに力が入ってきた気がする。
夜は、逆櫓から。何度か見ているが、樋口が立派という以外、複雑すぎて、あまり面白いと思えない。最後の、再桜遇清水は、前半は人の出入りが多く、また奴ばかり出てきて、わかりにくいが、そのなかで、染五郎がだんだんに光ってくる。最後の花道の引っ込みは、なかなかの見もの。後半も、染五郎の芝居。こうした無茶苦茶な話の方が、ちゃんとした話よりも、染五郎は生きるのではないか。毛谷村との違いであり、弥次喜多やらラスベガスやらがそうだ。
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