12月9日(土)富岡八幡宮での事件について
一昨日の夜、富岡八幡宮で凄惨な事件が起こった。その関連で、昨日はテレビに出演したり、電話取材を受けたりと、騒がしい一日になった。
富岡八幡宮が神社本庁を離脱したことは、前から聞いていたし、同じような例としては八幡神の総本社、宇佐神宮でも起こっている。そうしたことを含め、神社本庁のあり方などについて、いろいろと言われていた。しかし、まさかこんな事件が起こるとは想像もしなかった。宮司と、その弟である元宮司との確執といったことは、伝わっていなかったように思う。
調べてみると、殺された宮司の祖父は、神社本庁の総長をつとめたことのある神社界の実力者で、ここのところずっと話題になってきた日本会議を生むきっかけを作った人物の一人だということがわかった。國學院大學の同窓会、院友会の会長もつとめていた。天皇皇后が深川祭りを見学しているのも、元をたどれば、そこへ行きつくのだろう。その点で、ここは重要な神社であるということになる。
犯行に至る背景については、さまざまに報道されているが、当の富岡八幡宮はもちろん、神社界に与える影響はかなりのものになるのではないだろうか。初詣を控えている時期だが、神社に初詣というのが縁起でもないということになりかねない。
犯行自体に、神社界のあり方がどの程度影響していたかは分からないが、その体質がまったく無関係であったとも思えない。相撲界も揺れているが、神社界も、古い組織で、果たしてその在り方が現代に適応できているのか、それが問題になる面はあるだろう。
事件自体への関心はすぐに薄れるかもしれないが、現代社会において神社はいかにあるべきか。その問題は、かなり切実なこととして論じられなければならないだろう。
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