1月16日(火)「劇的なるものをめぐってⅡ」の上映会に行く
昨日は夕方早稲田大学へ行った。案外、早稲田に行くことは少ない。何度目かだろう。
大隈講堂の前には列が出ていたが、これは、『劇的なるものをめぐってⅡ』上映会のためのもの。1000名の募集だが、早々に満員になったという。これは、1970年に早稲田小劇場で上演されたときの通し稽古の記録映像。よくこんなものが残っていた。
最初は、渡辺保先生による解説。近代演劇とは異なる新しい演劇の流れが生まれたということを力説される。その後、上演。もちろんはじめて見たが、何より伝説の白石加代子の演技がすごい。セリフ回しは想像されたが、身体の近い方が、歌舞伎の荒事を思わせる。渡辺先生は、筋というものがないということを強調されたが、実際に見てみると、一つの物語になっているという印象を受けた。この時代、私は早稲田小劇場は見ていないが、黒テントや赤テントを見ていたので、奇異なものにはまったく感じられなかった。
歌舞伎の舞踊など、道成寺が代表だが、途中に、本題の設定とはまるで異なるような部分はいくらでも出てくる。この時代の小劇場は、それと同じような作劇術をとっていたのではないだろうか。終わってから、休憩をはさんで、渡辺先生と鈴木忠志氏の対談。鈴木さん、いつものことではあるが、かなり饒舌だった。いろいろなものを組み合わせるという手法について、引き出しの多さを上げたことが新鮮だった。
終わってから慰労会があったが、そこでの話では、鈴木さん自身が舞台に立ったこともあったという。それが、ヨーロッパでは記録されている可能性があるとか。ちょっと持て見たいと思った。
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