4月27日(金)仏教は山口達也を救えないのか?
TOKIOのメンバー山口達也の問題が世間を騒がせている。人気タレントだけに、その影響は大きい。
この事件、アルコールの問題が背景にあるらしい。近年彼は離婚を経験しているが、それとも関係があるのだろうか。
スターがアルコール依存症になるのは、アメリカでも同じ。今年出した『ジョン・レノンはなぜ神を信じなかったのか』で考えたことでもあるが、ロック・スターの場合、相当な数の人間がアルコール依存症に陥る。人気が出て、それが世界的なものになり、重圧がかかるからだ。アルコールでなければ、薬物ということになる。
そのとき、彼らを救うのはキリスト教の信仰だ。子どものころ、才能を見込まれて、彼らは教会の聖歌隊にリクルートされることが多い。となると、教会音楽が身についている。アルコールやドラッグに依存してしまったとき、彼らは自分が罪深いと感じ、そこから神への信仰に目覚める。子どものころ、神を讃える歌をうたっていたわけだから、自然に信仰がよみがえってくる。そこから、神を讃える歌を歌ったりするようになる。これがパターンで、このパターンをたどったロック・スターは数限りない。
日本の場合、アルコールやドラッグに依存してしまったとき、宗教が救いを与えることにはならない。神道はもともと救済の機能が欠けているが、仏教もその面では弱い。仏教の信仰で、依存症から立ち直ったという話はあまり聞かない。少なくとも芸能人ではないだろう。
なぜ仏教ではそうした人間を救えないのか。これは、真剣に考えてもいい課題ではなかろうか。
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