5月1日(火)大嘗祭とは何なのか
神道コンシェルジュ講座で、大嘗祭について3回やってみた。途中、天皇が神に対して神饌を捧げる場面を実演してみたりもした。天皇の代替わりに一度だけ行われる儀礼だけに、規模が大きく、その全容をつかむことは難しいので、都合3回をかけたことになる。
大嘗祭については、折口信夫の「大嘗祭の本義」という論文が有名で、そこでは天皇霊のことが出てくる。もっとも肝要な儀式は、この天皇霊を受け継いでいることにあるというのだ。
現在では、折口説を否定する見解が多い。大嘗祭に先立つ譲国儀や即位儀において皇位の継承がなされるなら、改めて大嘗祭でそれを行う意味はない。そういうことになるのだろうが、真床御衾のある神座が何なのか、その説明が難しい。
大嘗祭は長く受け継がれるなかで、当初の形が変わり、中国式の儀礼の要素が入ってきたりしているので、それで全体の意味が分かりにくくなっているところがある。
さらに、京都から東京に斎場が移されることで起こった変化もある。いったいこれは何の儀礼なのか。現代のいて意味を持つのか。そこからして議論をする必要があることを感じた。
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