10月9日(火)幸福の科学の現状について
幸福の科学のことがちょっとした話題になっている。『週刊ダイヤモンド』2018年10月13日号では、幸福の科学の現状について記事が掲載され、里村栄一専務理事のインタビューも出ている。
その一方で、大川隆法総裁の長男である宏洋氏が、YouTubeで、自らが幸福の科学の職員を辞めた経緯を語り、それがまた教団からの反論を呼ぶ展開になっている。反論に対しては、宏洋氏が再反論を行っており、そちらもかなりの数再生されている。
幸福の科学が有名になったのは、1990年代のはじめ、大規模なテレビコマーシャルを打ち、総裁の講演会を宣伝したときからだ。その後、「フライデー騒動」が起こり、巨額の訴訟も話題になった。現在幸福の科学の会員になっているのは、この時代に入信した人間が多く、あとは、その2世会員である。特定の世代に偏っているということは、将来において高齢化の危機にさらされる可能性を含んでいる。
いちばん分かりにくいのが、会員の数で、1100万人としているが、そうなると日本人の10人に1人が幸福の科学の会員でることになってしまう。教団が組織した政党が伸び悩み、国政選挙では一人の当選者も出せないことからすれば、実数は1100万の100分の1以下と推測される。数万というところだろう。
1990年代初頭は、創価学会から移ってきた人間や、作家女優などかなり過激な行動をする会員もいたが、現在では、そうした会員はほとんど見られなくなり、社会に対して攻撃的ではなくなった。
ただ、会員たちは、総裁に下る守護霊なるものが本物だと信じており、それを前提に話をしたり、議論を組み立てたりするので、外部の人間からすると理解が難しい。大学の認可が認められなかったのも、そこが関係する。
いちばんのネックは、総裁の家族の対立や離反が目立つところで、それは教団のイメージ低下にも結び付いているし、将来に影を落としている。今や、芸能や映画、あるいは教育に力を入れているが、これからどう展開するのか。注目もされるが、かなり難しい局面にさしかかっているようにも見える。
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