1月8日(火)新橋演舞場初春歌舞伎公演夜の部
昨日は、新橋演舞場の夜の部へ行った。今回、昼の部は11時半からはじまり、夜の部は4時からはじまるという変則の形。昼の部は、正味2時間半しかないのに、夜の部は4時間ある。なんだか、不公平な感じもする。昼の部は、今あまり見たいと思わない「極付幡随長兵衛」なので、見ないことにしている。そのとき苦手な演目というものもある。
正月の新橋は海老蔵ワンマンショー的なところが強い。成田屋の興行ともいえる。最初の「鳴神」は、児太郎がリードする展開。上人を誘惑する悪女的なところは、この人うまい。右團次の方は、それに押され気味だが、最後の立ち回りで挽回の気配。
次の「牡丹花11代」は、11代目団十郎、要は「海老様」生誕110年を祝う舞踊だが、海老蔵の二人の子供がかわいいという、ただそれだけのもの。それで観客は満足。
次の「俊寛」は、海老蔵初役。イメージとはかなり違う役だが、堅実に演じている。最後の船を見送る場面、座り込んで彼方をじっと見つめるところは、妻を殺された瞬間の悲しみと、海老蔵本人の悲しみが重なり、後になるほどこころにしみてくる。それを意図しての演目なのだろうが、演じる本人はそこらあたりどのように感じているのだろうか。
最後は、海老蔵の課題曲である「鏡獅子」。これまで何度も演じ、何度も見てきたが、今回はだいぶ良くなった。海老蔵は、9代目の團十郎を意識して、これに挑んでいるのだろうが、女で踊る不自然さがかなりなくなっている。これなら「京鹿子娘道成寺」を踊ってほしい。そんな気がした。
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