11月13日(水)大嘗祭を前にして
明日11月14日夜には、大嘗祭が営まれる。天皇一代一度の重要な儀礼であり、新しい天皇がその地位を固める、あるいはその自覚を持つ通過儀礼としての意味合いを持っている。長年、通過儀礼に関心を持ってきた私としては、強い関心を持たざるを得ない。
いったい大嘗祭がいかなる意味を持っているのか、そこで本当は何が行われるかは極めて重要な事柄だが、それを体験した天皇自身は語っていない。あるいは、正月の歌会始で、その心境が歌に詠まれることはないとは言えない。大嘗祭を経ていない天皇もいて、そうした天皇は「半帝」とも呼ばれるが、今日現在の天皇は、その観点からすれば半帝で、大嘗祭を経て、本当の天皇になっていくことになる。
大嘗祭の本質については、折口信夫の大胆で、刺激的な「大嘗祭の本義」の論文がある。そこで折口は、天皇が真床御衾にくるまることで、物忌みを行い、そこで天皇霊が付着するとした。天皇の体は器であり、天皇霊を宿して本物の天皇になるという説である。
最近では、先日訪れた國學院大學博物館の展示でも明らかなように、この折口説を否定する見解が出されている。たしかに、物忌みしたということは資料的には裏付けられない。だが、だったらなぜ衾があるのか。その説明も難しい。
今は、興味を持ちつつ見守るしかないが、天皇がどう変わるのか、変わらないのか、焦点はそこにある。
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