3月6日(金)昔医療宗教学を志したときのこと
大学院の博士課程に進んだ頃のことだ。修士課程では、山岸会に入っていた経験からコミューンをテーマにして研究した。とくに修士論文では、世界のコミューンを概観するとともに、山岸会と武者小路実篤の新しき村を比較研究した。
修士論文を書き上げてしまうと、それ以上、コミューンの研究をする気にはならなかった。300枚書いて、もういいという気になってしまったのだ。
そこで新しいテーマを探すようになるが、そこで「医療宗教学」ということを思いついた。医療も宗教も病気直しをするという点で共通点がある。もちろん、アプローチや方法は違うが。
そこで、しばらくのあいだ、医学史を勉強した。川喜多愛郎先生の『西洋医学の史的基盤』も読んだし、医学部の図書館に通って、関連する論文もコピーした。先日、東大のなかを歩いていて、医学部図書館の前を通り、そういえばここに通ったなと、思い出したりもした。
しかし、医学史を本格的にやるには、医学部に行かなければならないと思うようになった。そこまではできない。それだけ強い動機がなかったのだろう。学会で発表したり、論文も1本だけ書いたが、それで終わってしまった。
コロナ騒ぎを見ていると、少しその時代に勉強したことを思い出した。とくに西洋医学が長い間にわたって無力だったことが頭に浮かんだ。
病気を治すということは、いったいどういうことなのか。いろいろと考えることはある。
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