4月20日(月)「新薄雪物語」の仁左衛門・吉右衛門は圧巻の演技
幻の公演になってしまったものがネットで公開されているので、それを見る。
菊之助の「義経千本桜」は、最後の「道行初音旅」と「四の切」を観た。これが3部のなかでは一番いい。とくに人間の方の佐藤忠信が悪くない。この役、なかなかうまくできないのだが、菊之助は風格もあり、落ち着いている。先日、古典芸能鑑賞会でもそう思ったが、今回も堂々として見ごたえがある。狐の方は、自然なところがいい。
一方、歌舞伎座3月公演。昼の部を観た。最初の、「雛祭り」というのはたわいもない踊りだが、雛人形たちが酔って踊るところ、勘十郎の振り付けも、既存のものに流れるという悪い癖がなくて、新味があった。皆、実に真剣に踊っている。
真剣ということでは、「新薄雪物語」の仁左衛門と吉右衛門がすさまじかった。
この演目、女性の方が積極的に恋するとか、子どもにために珍しく親が犠牲になるとか、全体が歌舞伎のパロディーになっているのだと思うのだが、今回は今まで見た時とはかなり違った。
とくに、親を演じた仁左衛門と吉右衛門、これは名人芸としか言いようがなく、圧倒された。梅玉もいい。歌六が悪の権化とは言えないところが残念だが、実に見ごたえがあった。そこには、観客に見てはもらえないという鬱憤もあるのだろう。一世一代の演技だったのではないだろうか。
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