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昨日の夜は、ひさびさに打ち合わせを兼ねた飲み会。
そんなことが当たり前にできないというのは、たしかに異常だ。
宮内庁の長官が、「陛下は感染拡大につながらないかご心配であると拝察しています」と発言。これは、天皇の了承のもとに発表されたものだろうが、現在の憲法下では禁じられた政治的な権力の行使に結びつきかねない危うい発言になる。
あるいはそこには、有識者会議を設けても、皇位継承についての安定化に踏み込まない政府に対する異議申し立てがあるのではなかろうか。内閣は宮内庁長官の個人的な見解として封じることはできるわけで、その予防線ははられている。
国民は内親王の結婚問題について勝手なことを言っているわけだが、それも背景にはありそうだ。
ジャーナリストの立花隆さんが亡くなられた。お会いしたことのない方だが、私が日本女子大に勤めていた頃、目白駅でその姿を1、2度拝見した記憶がある。ずいぶん昔だが。
立花さんと言うと、田中角栄や共産党、あるいは中核や革マルといった政治の世界に取材したものが生前の仕事としてあげられるが、私の領域からすると、宇宙飛行士の宗教体験や、脳死に関連する臨死体験のことなど、スピリチュアルなことへの関心をもたれていたということが気になるところだ。
まさに非科学的なところで、その評価が難しい領域ではあるが、神秘体験や臨死体験が実際に存在すると信じていたように見受けられる。となると、どのようにして死を迎えたのかが気になるところなのだが、その点についてはまだ伝えられていない。
脳死問題に臨死体験で歯止めをかけるという戦略は、梅原猛氏もからんで、後に問題を残したような気もするのである。
東京国立博物館に行った。聖林寺の十一面観音菩薩像が公開されている。奈良では見たことがある。
改めて見てみると、そのすっくとした立ち姿は限りなく美しい。聖林寺では、なんとなく場違いなところに安置されているという印象だが、今回は、広々とした空間に立っている姿は圧巻だ。もしかして、現存する十一面観音像としては随一のものではなかろうか。そんな気もした。
もとは、大神神社の神宮寺、大御輪寺にあったものだ。併せて祀られている地蔵菩薩も同じ。こちらは、とても古風だ。
観音像の背後には、三ツ鳥居の模型があり、三輪山の写真パネルがある。大神神社は古代の信仰を残していると言われるが、中世には神仏習合が著しく進み、ほかに平等寺という神宮寺もあった。
もっとも、一番見たかったのは、三輪山の磐座から発掘されたもの。酒を造る道具のミニチュアが祭祀に用いられていたことがわかる。
その後、庭園を散策した。
「紀尾井町夜話」の特別編を見た。
見たのは年末のやはり特別編以来。よく続いているものだと思う。
前回見たときと違うのは、出演者があまり酒を飲んでいなかったこと。前回は、とくにホストの松緑など、いったい人間はどこまで飲むのかと思わせるほど飲んでいた。
今回、気づいたのは松緑の記憶の良さ。いろいろなことを覚えている。だからホストがつとまるのだろうが、いつもじっと物事の成り行きや、人の行動を観察しているのかもしれない。逆に幸四郎や愛之助は、ほとんど覚えていない。
この夜話をやることで、松緑の演技も変わって気がするし、歌舞伎界における位置も変わったのかもしれないと思う。
おりしも、「演劇界」の表紙は、「土蜘」の松緑である。
金曜日は、静嘉堂文庫美術館へ行った。今まで一度も行ったことがなかったのだが、美術館が丸の内に移るということで、でかけてみた。
不便な場所にあるので、自転車で行ったが、途中、道を間違えて、大変なことに。坂が多く、しかもスマホのマップがみずらい。どこをどう行ったのかわからなくなったが、何とかつく。しかも裏門から入るはめに。
旅立ちということで、それにちなんだ展示に。一番の見どころは耀変天目。日本には3つあるというが、これで2つ見たことになるのだろうか。それともすでに見ていたのか、記憶は定かではない。
周囲が庭園になっており、そこを散策する。
庭園の方は、古典籍をおさめた文庫とともに残るらしい。
帰りは無事にたどり着く。
昨日は国立劇場へ行った。鑑賞教室。
最初は歌舞伎の見方。これが意外と楽しみなのだが、今回は舞台に人をあまり出せないのか、歌舞伎の面白さを伝えるまでにはなっていなかった。種之助に期待をしたのだが、これは残念。
「文七元結」は、お馴染みの演目で、松緑の長兵衛は初役。悪くはないが、まだ良くもない。鑑賞教室なので、少しメンバーが落ちるのが、意外にこの演目には響く。何度も勘三郎と共演した扇雀が飛びぬけていい。松緑も扇雀との場面では生き生きする。亀蔵がどうもはまっていない。いろいろ不満もあるが、幕間生徒たちの歓声が響き、久しぶりに劇場という感じがした。
新宿へ出て、先日のレコードを交換してもらう。ちょうど同じものが同じ値段で出ていた。
カメラのキタムラが新しい店を出しているのに気が付く。一階は手軽なフィルムカメラを売っていた。ビル全体がカメラで、スタバも入っている。今新宿で一番おしゃれなビルなのかもしれない。
昨日は歌舞伎座6月大歌舞伎第3部を見に行く。
日蓮の降誕800年ということで、新作歌舞伎の「日蓮」が上演された。主演は猿之助で演出も兼ね、脚本は横内謙介。スーパー歌舞伎のコンビなので、全体に「ヤマトタケル」のよう。
久しぶりに筋書きを買ったが、それを見ると、本来は大作を予定していたらしい。それが今の状況で、1時間の短い作品になった。猿之助のアイディアで、日蓮が比叡山を降りるときの話にしたようだ。ただし、そのときのことは日蓮自身も語っていないし、資料もない。あまり注目されていないところで、その分創作の余地があるかもしれないが、のちの日蓮のことが混在していて、見ていると首をかしげるようなところが少なくない。
歴史上はあり得ないことだが、途中、最澄が登場する。その最澄が、下の肖像画そのままの衣装で現れたので、びっくり。笑ってしまった。
日蓮が「南無妙法蓮華経」の題目を比叡山の時代に唱えていたとは思えないし、広宣流布と繰り返すのも、遺文のなかには登場するが、ちょっと違和感がある。筋書きで「専修題目」と出てきたのは、専修念仏から来ているのだろうが、はじめて見る言葉だ。
よかったのは、隼人の日招。先月のお坊吉三と同じく、人物がしっかりしてきた。もっと大役で見たい。
その前に「京人形」。人形は染五郎。前には菊之助や七之助で見てしまっているので、あらばかりが目立つ。それにしても、この演目。展開が不思議だ。人形だけにしぼって、女房が嫉妬するとか、そういう展開にした方が分かりやすいし、面白いのではなかろうか。
スター・チャンネルなどで放送されるドラマ『ニュー・ポープ 悩める新教皇』についてコメントを書いた。
このドラマ、本物のシスティナ礼拝堂でロケするなど、とてもリアル。よくこんな作品ができたものかと感心した。
ドラマもよくできていて、現代のバチカンが抱えているさまざまな問題を取り上げつつ、宗教の根源にある性ということを問うている。
短いコメントをするために全作を見てしまったが、なかなか興味深い作品だと思ったし、バチカンの内情をうかがい知ることもできる。
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