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昨日は、午前中は朝日カルチャーセンター新宿教室で講義。神社の社格について話をした。
銀座へ。昼食をとったあと、歌舞伎座第2部を見る。
「盛綱陣屋」と「女伊達」。
盛綱の方は、1時間55分もある。この演目としては当たり前の長さだが、劇場再開後では一番長いようだ。
それほど多くは見ていない。幸四郎は初役。どうなるかと思ったが、この演目の難しさを再確認した。盛綱は存在感がなにより。まだ幸四郎にはそれがない。相手の和田兵衛も、錦之助ではやはりニンではない。
米吉が意外に頑張っていたが、歌六はあまりこうした役に慣れていない感じがする。時政の又五郎も、やはり威厳がない。
注目は丑之助か。演技は子役に徹していないところもあるが、その面構えがいい。将来は、この演目の重要な役はすべて自分がやるぞという顔をしていた。
「女伊達」は、意外と萬太郎がよかった。
6代目歌右衛門が亡くなったとき、私は歌舞伎を見るようになっていたが、舞台には立たなくなっていたので見ていない。映像では見ているが。亡くなって20年、芝翫も10年。歌舞伎の世界もどんどんと世代交代が起きている。
昨日は、完売の歌舞伎座第3部に出かけた。例年なら秀山祭だが、通常の状況でも、吉右衛門不在では難しかったかもしれない。
歌舞伎座に行く途中、地下鉄に乗っていたら、ベビーカーを持ち上げて乗ってくる人がいた。不思議だなと思っていたら、乗っていたのはフクロウだった。
一度、妻に連れられてフクロウ・カフェなるものに行ったことがあるが、珍しい光景だ。
歌舞伎座の方は、「東海道四谷怪談」。
今歌舞伎座が満席になるとしたら、成田屋の堀越勸玄が出たときか、仁左衛門と玉三郎のコンビが出演したときだろう。
ただ、今回は大幅なダイジェスト版。それからして、難しいところがあるが、お岩さんも、ただ従順ないい人すぎて、とても祟るようには見えないのが難。伊右衛門の行動も、端折ってある分、あまりに唐突で、底が浅く見えてしまう。
後半、松緑が出てくると、ずいぶんと若い。その若さは、芸のうまさだけでは乗り越えられないと感じた。
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