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歌舞伎座千穐楽夜の部へ行った。
千穐楽に行くのは珍しい。
最初は猿若の舞。勘太郎が頑張っていたが、意外に滑稽味がなかった。もちろん若いから仕方がないのだろうが、もう少し期待していた。
芝翫のすし屋は初役らしい。この芝居、前の部分がないと、いがみの権太があまり悪人に見えず、全体の筋に影響している。母親から金をせしめるだけの小悪党にしか見えない。
最後は、勘九郎と長三郎親子の「連獅子」。最近親子でやることが多く、子どもの通過儀礼になっている。
気がついて見ると、場内、ほとんどが女性。それも、テレビの中村屋ファミリーの番組を見ている人たちの気がした。その分、拍手が盛大。テレビを見ていない人間にはちょっとついていけない。
終わってから、千穐楽ということなのだろう、カーテンコールがあった。長三郎10歳。千穐楽まで休演もなくよくがんばった。
昨日の夜は、「紀尾井町家話」を視聴した。松緑に、種之助、児太郎、新吾。権八を人間国宝二人に褒められたらしい。
今日は、東大アメフト部のファン感謝祭イベントに行く。娘がトークに出演した。試合を見に行っても、水を運んでいる姿しか見られなかったので、今回は特別。
トークのほかに、いろいろ。
帰りがけ、法文の建物に行ったら、宗教学関係のシンポジウムをやっていた。弓山君が司会でパネラーも知っている。受付まで行ったが、時間がないので、聴くことはできなかった。
妻を「ルオー」につれていく。東大名物ということで。ちなみに妻はカレーが嫌い。それでも食べていた。
新宿へ出て、朝日カルチャーで「世界経済史講義」の8回目。バブルの話。とくにチューリップ・バブルが興味深かった。
歌舞伎座昼の部へ行く。勘三郎の13回忌追善。早いものだ。
定式幕が中村座。
勘三郎は若くして亡くなったので、いつまでも写真が若い。
演目は、「野崎村」「釣女」「籠釣瓶。
「野崎村」では、弥十郎のところ六太夫の義太夫に乗ってよかった。ここは熱演。
「釣女」は楽しい喜劇。
問題は「籠釣瓶」。普通でない権八の松緑が立派すぎて、皆それに踊らされているように見えてしまった。そうなると、なぜあれほどきっぱりした愛想尽かしをしなければならないのか、それが分からなくなり、悲劇なのか喜劇なのか分からくなってしまった。
一人の役者の演技で全体が変わる。最近はほとんど歌舞伎座に出ずっぱりの松緑の存在感が、いいような悪いような、複雑な気持ちになった。
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