6月3日(月)マルクスの『資本論』第1巻の新訳をようやく読み終えた
朝日カルチャーセンター新宿教室で、ずっと水野和夫さんと「世界経済史講義」というのをやっている。その関係で、本屋で『資本論』第1巻の新訳が出ていたので、買って読んでみた。
とにかく長い。第1巻だけでも相当な量。しかも、年寄りには字が小さいのがきつい。おまけに注がけっこうおもしろいのだが、活字がさらに小さい。そちらは、とくに後半、省略させてもらった。
これまで『資本論』を読んだことがなかったので、イマージがなかったが、マルクスの情報量の多さには舌をまいた。イギリスの産業について、具体的なことについて詳しく書かれている。まるで、マルク氏自身が資本家として大工場を経営しているかのようだ。あるいは、官僚として、イギリス経済の全体像を把握している、そんな印象でもあった。
マルクスが描いたのは、資本主義社会が成立するまでの歴史物語だろう。これは、聖書に書かれている世界創造の物語に匹敵する神話の生成なのではないか。読み終わって、そう思った。
読むと、見方も変わってくる。読んでよかった。
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